「エバンジェリスト」という仕事がIT業界で注目されています。

エバンジェリストは、プレゼンテーションや商品のデモンストレーションを通じて自社製品の魅力を伝えたり、社内へ新しいIT技術の普及や教育を行う役割を担うことも可能です。

注目が集まるエバンジェリストという職業ですが、「目指すとよいことはあるの?」「気にはなるけど、実際に求人はあるの?」「年収はどれくらい?」といった疑問をもっている方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、エバンジェリストを目指す理由や、実際の求人例(2022年8月時点)、年収、身につくスキルをご紹介します。

エバンジェリストが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

エバンジェリストがどんな職業なのか知りたい方は、⇓の記事を参考にしてみてください。

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エバンジェリストを目指す理由

IT業界における職種としてエバンジェリストが求められる理由は、以下の3つです。

・需要が高まっている職種

・スキルが身につく

・肩書としての有効性

それぞれについて解説します。

需要が高まっている職種

エバンジェリストは今後も必要とされている職業です。IT業界における技術の進化やトレンドの移り変わりのスピードが非常に速く、エバンジェリストの必要性が高まっています。IT業界特有の技術的な内容は専門職以外のユーザーには理解が難しいため、一般ユーザーにも分かりやすく伝える力や、業界全体のトレンドをいち早く理解し、噛み砕いて伝えられるエバンジェリストが必要とされています。

記事の後半では、IT業界の人材不足と中小企業でのIT人材活用が進まないデータを元に、今後更にエバンジェリスト需要が高まっていくであろう背景もご紹介します。

スキルが身につく

エバンジェリストになるには、以下のスキルが必要です。

・プレゼンテーション力

・テクノロジーに関する深い知識

・学び続ける力

エバンジェリストは、専門外のユーザーには理解しにくいテクノロジーを、分かりやすく伝える仕事です。プレゼンテーション力やコミュニケーション力というビジネスのあらゆる場面で重要なスキルが身につきます。新しいIT技術をいち早く理解し、技術者とも会話する必要があるため、IT業界での経験や、テクノロジーに対する深い理解が求められます。移り変わりの激しい技術をいち早く学び、周囲に伝えるため、常に学び続ける向上心も求められます。近年ではエバンジェリストを養成する会社もあり、エバンジェリストを目指す過程でビジネスパーソンとしての成長にもつながります。

肩書としての有効性

最近では、メディアに登場するエバンジェリストや、書籍の出版などエバンジェリストが認められています。日本でも有名なエバンジェリストも登場しており、肩書としても一目置かれる存在となっています。

日本の著名なエバンジェリストは、以下の記事を参考にしてみてください。

※以前の記事にリンク

エバンジェリストの求人・年収例(2022年8月時点)

次に、2022年8月時点でのエバンジェリストの求人や年収の例を見てみましょう。

インターネットで検索しただけでも、200〜300件のエバンジェリスト求人が求人サイトで見つかりました。

年収や待遇は企業や業務内容によってそれぞれですが、中には年収1000万円を超えるポジションも掲載されています。

掲載求人の例⇓

【リモート可】イベントマーケティングスペシャリスト/エバンジェリスト~フレックス~

年収500万〜1500万

正社員

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テクニカルエバンジェリスト

年収500万円〜700万円

東京都内

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テクニカルエバンジェリスト

年収650万円〜1200万円

業務内容

・社内外への、自社開発技術の展開・プロモーション

・最先端技術のリサーチ、開発・運用、開発企画

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サイバーセキュリティエバンジェリスト

年収700万円〜1500万円

正社員

業務内容

・カルチャー醸成にかかるプログラムの企画・推進

・サイバーセキュリティ教育コンテンツの企画・作成

・各種セキュリティ情報のリサーチおよび分析

など

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Azureテクニカルエバンジェリスト 技術マーケティング/リモート可

正社員

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インターネットの検索結果だけでも上記のような優良求人が見つかります。最近では、転職エージェントを利用した求人も盛んですが、エージェントを通じた活動をすれば転職の幅も広がると予想されます。

IT業界の人手不足が深刻化:エバンジェリストが更に求められる時代に

最後に、日本のIT業界における人手不足と、エバンジェリストが担う役割について解説します。

2019年に「みずほ情報総研株式会社」が発表した調査結果によれば、2030年時点でのIT人材の需給ギャップは、IT 需要の伸び率によって以下となっています。
需要伸び率⇓
・「低位」(1%)の場合: 16.4 万人の人材不足
・「中位」(2~5%)の場合:44.9 万人の人材不足
・「高位」(3~9%)の場合:78.7 万人の人材不足

(ソース:「みずほ情報総研株式会社 IT人材需要に関する調査」※日本の生産性上昇率が0.7%の場合)

いずれの伸び率においても、需要が供給を上回ると試算されています。その一方で、不足すると分かっているにも関わらず、特に中小企業ではIT人材の活用や獲得が思った以上に進んでいないとも言われています。(出典:「中小企業庁「中小企業白書(2016年版)」

これは「そもそもどのようなIT人材を雇えばいいのか?」が企業内で明確になっていないためとされます。今後は、不足するIT人材市場の中で、自社に必要な人物像を見定めることができるエバンジェリストの役割が加速し、一般ユーザーや社内に知識を伝授するエバンジェリストのノウハウを持った人材の獲得競争が更に激化すると予想できます。ITの専門家と、一般ユーザー・企業との架け橋となり、社内教育やセミナー講師などの役割も担っていける可能性もあります。

まとめ

この記事では、エバンジェリストを目指す理由をご紹介しました。需要の高まりや身につくスキル、肩書としての有効性もあり、エバンジェリストの活躍が期待できます。2022年8月時点で、インターネット検索だけでも200〜300件のエバンジェリスト求人があり、中には年収1000万円を超える高待遇の職種もあります。今後は、これまでIT人材を活用できていなかった企業からの需要も高まり、社内セミナーや教育担当も担っていける可能性があります。

IT人材が不足し、ITの専門家と一般ユーザーをより良く繋ぐ架け橋が求められる中で、エバンジェリストの需要は更に高まると予想されます!

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